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〜“カビ臭・酸っぱい臭い・焦げ臭”の正体と、家庭でできる対策まで〜

冬の寒い朝。暖房エアコンをつけた瞬間、ふわっと鼻をつく異臭に顔をしかめた経験はありませんか?「なんだか酸っぱい臭い」「カビっぽい」「焦げ臭がする」…。冬の暖房時にだけ感じるこの独特なニオイ、実は多くの家庭で発生している“見えないトラブル”なのです。
この記事では、暖房エアコンから出るニオイの正体とその原因、そして正しい対処法を、プロ目線で詳しく解説します。
実はこの現象、エアコンの構造と季節的な使い方に深く関係しています。
夏に冷房を使っていた際、エアコン内部には結露が発生し、湿度が高くなります。そこにホコリや皮脂汚れ、空気中の油分などが蓄積されると、カビや雑菌が繁殖する温床になってしまうのです。
そのまま秋〜冬を迎え、冷房から暖房に切り替えた瞬間、内部に残っていたカビや雑菌のニオイが温風に乗って一気に室内へ放出される――。これが「冬の暖房エアコンから出る臭い」の正体です。

エアコン内部(特に熱交換器や送風ファン)に繁殖したカビや雑菌が発する臭いです。酸っぱいような、古い洗濯物のようなニオイが特徴です。
ホコリが基板やモーター部に溜まり、熱によって焦げたような臭いが出ることがあります。これは稀にですが、火災のリスクにも繋がる警告臭である場合もあり、すぐに使用を中止して点検をおすすめします。
ドレンホース(排水管)にたまった汚水や汚れから発生する臭気が、逆流してくる場合があります。エアコンの使用環境によってはペット臭やタバコ臭なども付着し、それらが加熱されてニオイが強まるケースもあります。
月に1〜2回を目安に、エアコンのフィルターを取り外して水洗い・乾燥させましょう。ホコリや花粉、油煙などが蓄積すると、カビや臭いの元になります。

冷房や暖房の使用後に、送風モードで30分以上運転するだけでも内部の湿気を飛ばし、カビの繁殖を抑制できます。
ルーバー(風向調整の羽)やその周辺を、柔らかい布で軽く拭き取るだけでも臭い軽減に効果があります。
内部の送風ファンや熱交換器にこびりついたカビや油汚れは、家庭用の掃除では完全には除去できません。こうした蓄積された汚れが原因で、ニオイやアレルギー、空気環境の悪化を引き起こす可能性もあります。
プロのエアコンクリーニング業者であれば、専用の洗浄機材と薬剤を使って分解清掃し、ニオイの根本原因にアプローチできます。さらに防カビ・抗菌コートの施工も可能で、長期間清潔な状態を保てるのも大きなメリットです。

こうした変化があれば、エアコン内部に汚れが蓄積しているサインです。放置せず、早めの清掃をおすすめします。
多くの方が「夏前」にエアコン掃除を依頼するため、実は冬は予約が取りやすく、価格も安い傾向があります。また、春先には花粉や黄砂の飛来が始まり、アレルギー対策としてもこの時期の清掃は効果的です。
| 問題 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| カビ臭 | 内部に残った湿気と汚れ | 送風乾燥・フィルター清掃・分解洗浄 |
| 焦げ臭 | ホコリの加熱や配線劣化 | 使用中止+点検 |
| 生活臭 | ペット・タバコ・油など | 掃除+消臭コート施工 |
エアコンのニオイは“劣化”ではなく、“汚れ”です。そして汚れは、放置せずに取り除くことで改善できるもの。家族の健康を守るためにも、冬こそエアコンに意識を向けてみてはいかがでしょうか?

